Wakana

それでも夜は明けるのWakanaのレビュー・感想・評価

それでも夜は明ける(2013年製作の映画)
3.4
なぜか逃亡奴隷の話なんだとすっかり勘違いしていたけれど(ヒント:ジャケット写真)、本当は裕福な自由黒人が誘拐されてルイジアナに売られ、解放されるまでの12年間を描いた話だった。
ううん、正直期待しすぎてしまったかも。
ただ、後々ゴスペルというジャンルを作りあげるほど素晴らしい黒人の音楽がいくつか出てて、それはすごく良かった。ニュー・オーリンズっていえばブラック・ミュージックだし!

ゴスペルに頻出のヨルダン川はいわゆる三途の川なんだけど、逃亡奴隷にとってはオハイオ川のイメージもあるらしいと学んだ。なんて言っても川を渡れば自由州。『アンクル・トム』のイライザのように、足を血だらけにしてまで必死に越えるのも、すべては自由黒人になるため。川の向こうが天国のように見えてもおかしくない。
でもこの映画を見てしまうと、自由州にいてもお金があっても安心出来ない黒人の立場の低さを改めて実感してしまって、ショックが隠せない。
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