スパルタンX

大統領の執事の涙のスパルタンXのレビュー・感想・評価

大統領の執事の涙(2013年製作の映画)
4.0

黒人差別に基づく実話。

この映画の主人公、セシル・ゲインズは給仕するということが彼の仕事でありまたその仕事がたまらなく楽しかった。黒人差別が行われているにもかかわらず…。
セシルは二児の父親でもあった。
黒人は白人に従い差別されて当然、と考えるセシルとは反対に、黒人差別について激しく反抗意識を持ち、差別撤廃を求める運動などに自主的に参加しているルイス。この親子関係が面白い。運動に参加し何度も逮捕されてしまうルイス。相変わらず給仕という仕事に務めるセシル。

互いに傷つけ合い、次第に親子の愛が深まっていく…。とてもありきたりではあるけどやはり胸打たれるものがあります。しかもセシルは大統領の執事にしてみんなの人気者。次々に報道される差別撤廃運動で次第に黒人差別に対する嫌悪感も増して行く…。その報道の中にルイスがいるということはセシルの同僚には周知の事実。みんなの人気者にして執事のセシルの実の息子、ルイスが差別撤廃に対して積極的なら誰もが黒人差別に対して異議を唱えるはず。

なんか最後ゴチャゴチャしちゃったけど僕がこの映画を観て一番に伝わったのは二人の親子愛かな。黒人差別を通して深まる愛、なんとも皮肉なことだけども結局最後にみんなが笑えたなら幸せなんだと思います。