りっく

ビッグ・ヒート/復讐は俺に任せろのりっくのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ダンカンという刑事が拳銃自殺し、バニオン刑事部長が捜査に当たるがこれといって不審な点はない。しかし、バーの女ルーシーの電話から全てが変わる。彼女はダンカンの愛人で、3日前に彼に会ったが元気だった、と言う。

未亡人は悪妻で、何かワケがあるに違いない、との訴えだった。そして、すぐルーシーは遺体で発見される。バニオンは手口から、今や政界に乗り出そうという成り上がりの元ギャング、ラガーナの身辺を洗う。だが、署の上層部と連中は癒着しており、妻を車に仕掛けた爆弾で殺され憤る彼は孤立し、バッヂを叩きつけ単独で、車の爆弾の筋から核心に近づこうとする。

ガレージの老秘書の協力で、ラガーナの手先の名が割れ、バニオンは彼の用心棒ヴィンス(マーヴィン)の情婦デビー(グレアム)から実状を訊き出す。このことが男にバレたデビーは煮え立つ珈琲をかけられ顔に大火傷を負い、左半分を包帯で覆ってバニオンの借住まいのホテルに転がり込んだ。

バニオンの陰でデビーも報復に動き、ラガーナの汚職の秘密を夫の遺書で知りゆすっていたダンカンの未亡人を射殺。そして、ヴィンスを待ち伏せて、自分のされたように珈琲を浴びせる。そこへ駆けつけたバニオンとヴィンスは撃ち合いになるが、デビーを殺したヴィンスを、法の名の下に彼は逮捕し、血に訴えることはしない。そして、全ては詳らかになり、バニオンは復職する。

グレアムの熱演が光る作品だが、その性格描写にいまひとつ説得力がなく、行動が裏付けの取れないまま突出している。そこが最大の見せ場であるだけに惜しい。
りっく

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