ナタ

アバウト・タイム 愛おしい時間についてのナタのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

推し(バンチャン)と同時視聴。
なんとなくラブロマンスだけが主軸のストーリーなのだと思っていたけれど、そういう訳ではなかったみたい。このロマンスと家族愛と友愛らが同時に存在し、そのどれも大切に思える感じが人生の時間に対する愛おしさそのもので心地よかった。SF設定も自然で、この日常に溶け込めるほどの自然さがこの話を他人事ではなく自分事として捉える感触を生み出していたと思う。やり直しで起こったメアリーとの出会いやその後の彼女との間の上手くいった出来事を罪悪感等でやり直さないところや、葬式を二度も経験したくないという気持ちより父に会いたいという気持ちが上回るところ等が人間臭くてこれもまた自然だった。
"過去を変えないタイムトラベル"は、私たちが記憶の中でその過去を思い出すことでできることだと思うと、より人生が愛おしくなった気分になる。私たちは主人公と同じタイムトラベラーで、何度ももう会えない人に会えるし、愛おしい時間を反芻できるし、今日を2回目として(のように)大切に生きることができる。また、過去を変えないという選択を取り、時間を愛おしく感じている。「愛おしい時間について」という副題はまさにその通りだと深く思う。
個人的には、バンチャンの視聴中のコメントを含めて最高の映画体験になったと思う。私も父に会いたい。
ナタ

ナタ