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アバウト・タイム 愛おしい時間についてのayutakaのレビュー・感想・評価

5.0
見落としそうな傑作映画
「アバウト・タイム
~愛おしい時間について~」

映画宣材を見る限り、
映画好き男子は敬遠する内容だった
のだが、予告編を観たらチケット買ってた(笑)。

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物語は、
イギリスのある若者とその家族のおはなし。
20歳を迎えた、ある新年の
昼下がり。
父親からある告白をされる、

「うちの家系の男子はタイムトラベルができるのだ。」

と…………!?

どう使うかは本人次第、ただし自分の生きる時間の中でしか往き来できない…とのこと。

それがオヤジのたわ言で
無いことに驚きながらも、
人生の伴侶探しを
するのだが…。

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随分とSFな設定だな~と
思いつつも(そもそも映画自体、非現実なんだから気にするくらいなら観ないほうがいい)、そんなことは気にならなくなるほど主人公の行く末が気になっていく。
最終的には、シッカリとしたメッセージ作品になっている。

「あの時、あんなことしたくなかったのに…」
「あの人に告白しとけば…」
「あの時、決めておけば…」
「あいつがあの時、~しろって言ったから…」

なんて思うことが多々該当する人は是非とも(笑)。

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イギリス特有の皮肉かつユーモア
に溢れた会話。

素晴らしい脚本と演出、
キャスティング………って、
この脚本と監督、大好きな映画「フォーウェディング」の脚本家
だ(笑)。
この監督さん、「ビーン」「ブリジットジョーンズの日記」「ノッティングヒルの恋人」「ラブ・ラグジュアリー」等の脚本や監督を手掛けた人。
勉強不足だった…(笑)。
「ビーン」は、チャップリン映画以来、ハマったコメディで、しかも嫁さんとの初デート映画(笑)。
「ブリジットジョーンズ…」
「ノッティングヒル~」
も嫁さんと一緒に鑑賞した、
それぞれ素晴らしい作品たち。

これらの作品の特徴って、
主人公の周囲には、ホントに嫌悪する人種は皆無。とはいっても、みんな独特な怠惰な所があるが、それらを補う長所がある。それら長所が徐々に浮き彫りになり、主人公を動きやすくさせて、物語は一気に駆け抜ける。だから飽きさせないし、ラストはじんわりくる。心地好いワンパターン。

タイムトラベルとラブストーリーを
絡めた「恋はデ・ジャヴ」「ラン・ローラ・ラン」とかあるがいずれも良作ばかりだが、それらを超えたと思う。

2000年以降、
個人的に好きな恋愛作品は、
「エターナル・サンシャイン」
「50回目のファーストキス」
だったが、これらに並ぶ。

洋邦問わず、
コミックの映画化や
泥沼化する昼メロに食傷気味な
方々にはオススメ。

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父子の絆という側面もある本作。

自分も高校の頃、
オヤジが頑張ってる姿を見てて
秘訣を聞いたことがあった。

~今日すべきことは、今日する~

この言葉のお陰で今があると思う(笑)。

「大切なものの見極め方」
本作を観たらヒントになるかも?
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