すごすぎる。
過去に戻る能力をこんなふうに使うとか、考えた事もなく想像の上を行かれた。
序盤はありがちな使い方だったんだけど、この話を考えた人は実際に同じ能力を持っているのでは？ と疑うくらい、能力を使い続けた先を見通してる感じがする。
こういう流れになるのかな？
と、思うたびに次の流れに話が別の方向に展開し、最後まで話の真意が読めないのも素晴らしかった。
時間を操りやり直しをする作品て暗い雰囲気のものが多いんだけど、最後まで明るく扱ってるのもすごくいい。
明るいというより、時間を巻き戻しやり直せるという途方も無い現象を、個人の精神が飲み込み上回っていく様に非常に興奮した。
何気ない日常をもう一度やり直してみる、そしてもう一度咀嚼して最高の日だったことを確認してみる。
ニーチェの永劫回帰思想、一回性の連続を明るくわかりやすく形にするとこんな形なのだろうか。
自分的に最後の流れってすごく仏教的に感じるんだよなぁ。
正直言ってやろうと思えばどんなことでも可能な無敵の力をもちながら、そこで出来ることに重きを置かない。
結局浮気しなかったところに焦点は集約してるよね。
時間操作関係なく自らの判断でしないことを選んだ時に、どう力を使っていくかの形をつかんだのでは。
だからそのあと興奮して走ってたし。
「ちょっとだけ待ってて」
と言われた坊やだけが可哀想で、時間操作物の不気味さを感じた。
一箇所だけ時間操作というより、セーブロード的に見えた部分があり、そこだけ納得いかなかったのでマイナス0.1。
