すずき

ファインディング・ドリーのすずきのレビュー・感想・評価

ファインディング・ドリー(2016年製作の映画)
3.4
前作の1年後。(カクレクマノミは1年で成魚と成るが、この映画では大して成長していない。魚感覚での1年であろう)
3ヒレ泳げばすぐ忘れる鳥頭のドリーは、ある日ふとしたキッカケで両親の存在を思い出す。
彼女は稚魚の時に両親と離れ離れになり、彼らの事を忘れてしまっていたのだ。
ドリーは両親と再会する為、朧げな記憶を頼りに、マーリンとニモを連れて再び外洋へと旅立つ。
だがその途中、ドリーが水族館附属の海洋研究所へと連れていかれ、離れ離れになってしまう…

ピクサー長編アニメーション第17作。
前作と同じく、本作でも探す側と探される側の二つの視点で、それぞれの冒険が描かれる。
本作の主人公はドリーで、彼女の過去にスポットライトが当たるお話。
彼女のキャラクターは強烈だったので、続編で彼女の物語を展開するのは悪くない判断だと思う。
でもディズニー・ピクサー作品は基本的に一本でキレイに完結してるから、だいたいの続編はスピンオフ感が強いのよね。

新キャラクターとしてタコのハンクが登場、ドリーの冒険の心強い仲間となる。
というか心強過ぎる。心強いのにメンタルは弱いとはこれ如何に。タコだけど。
まあタコは現実世界でもチートみたいな能力持ってるから、大活躍もやむなし。

しかし1番のチートキャラだったのは、クライマックスに登場するラッコ達。
あいつらサラッと垂直の柱を10m以上登り、特に縁もない主人公達に身体を張って危険な任務に協力する。
ご都合主義的な展開・設定が多いこの作品の中でも、特にご都合な存在だった。

しかしこの作品、ジンベエザメをクジラ扱いしてる節があるのはギャグで言ってるのか、真性なのか分かりづらい。
それにジンベエザメのエサはイワシじゃないよね?
本編中で語られる、魚豆知識の日本語訳監修はさかなクンが担当しているが、おそらく彼が本編を見た時はツッコミの嵐だったろうと思われる。