yaaa

オール・イズ・ロスト 最後の手紙のyaaaのレビュー・感想・評価

4.0
すっごい沖合いでヨットに穴があいた。
ほんとにそれだけのストーリーで十二分に映画な作品。

ただ生き残りのための挙動が細かに活写されるだけだが、どうなるんや!どうなるんや?飽きることは決してない。
誰でもよかったやんというキャスティングでなく我らの男・ロバート・レッドフォードだからこそ。
ほんとに何も語らないが、その動作、まいったなあという表情からキャラクターのバックボーンが多弁に見えてくるよう。

普通船内に家族の写真があったり、主人公のこれまでの人生がフラッシュバックしたり、無線越しの見知らぬ相手との友情が芽生えたり…などの味付けが一切ない。
素材それだけで勝負する監督の気合の入りようも伺える。
もちろん、それに見事勝利するわけですが。

日本だと密室にする理由が低予算の証で安いごまかし描写の博覧会だが、今作では嵐、転覆もきっちり描いてます。

今後は監督と老人アクションスターとしてのレッドフォードのコンビで「道楽の趣味で死にかけた」シリーズを続けてほしい。
気球で高度が下がらんようになったとか、ラリーに出てアフリカの砂漠で立ち往生したとか。
yaaa

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