ちろる

ラヴレースのちろるのレビュー・感想・評価

ラヴレース(2013年製作の映画)
3.7
にょきにょきと成功して、確実にスターダムの階段を上ったアマンダなんで、ヌードもあるようなポルノ女優の役なんかを???
と映画公開時はとても疑問でした。

でも映画を観て、アマンダがこの役を今の自分が演じることが、実在したラブレイス自身の真実の姿の啓蒙になるということを感じ取ったのかもしれない。

この映画は前半と後半で同じ場面を別の視点で表現している。
前半は、何もわからない少女が親の厳しさに我慢できずに、出会ったちょい悪男と結婚して、ポルノ女優になり、やがて大ヒットからスターにのぼりつめるおはなし。
そして後半は、悲惨な事実。

ポルノに出演したという結果がある以上、男に強制させられたとしても世間の目はなかなか払拭はできない。

厳格なクリスチャンの家庭で、母親から女性は男性に尽くすものと教えられ、虐げられた苦しみも助けてもらう術もなく不幸が不幸を呼ぶ。

正直後半は悲惨すぎて観ていられない。
つらい。

ポルノ反論者として活動したラブレイスの叫びがこの映画に込められている。

だから、アマンダがポルノ女優を演じるという、浅はかな期待感で観るくらいなら観ないでほしいと願います。
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