イチロヲ

大江戸浮世風呂譚 卍舞のイチロヲのレビュー・感想・評価

大江戸浮世風呂譚 卍舞(1994年製作の映画)
2.5
旗本の悪行により人生を破綻させられた女性(喜多嶋舞)が、仕置人の顔をもつ湯女(ゆな・遊郭以前に存在した遊女)として暗躍を開始する。志を同じくする湯女たちの復讐劇を描いている、東映ビデオ配給のエロティック時代劇。

アイドル女優から脱却したばかりの喜多嶋舞をフィーチャーしている作品。旗本の男(本田博太郎)に強姦される汚れ役を演じているが、お色気要素はノーブラに襦袢を羽織ったスタイルと乳房を巧みに隠したセミヌードが限界となっている。

ヒロインの仲間になる女優陣では、AV女優からドロップ・アウトした朝岡実嶺が、予想外の活躍を見せてくれる。完全にヌード要員の立ち位置なのだが、腹式呼吸のハキハキとした台詞演技でドラマに絡んでくる。客人役で登場する笑福亭鶴光も見どころ。

重厚とは言い難いセット撮影に、ペラペラのシンセ音楽。ほとんどVシネマのノリなので、東映ピンキー路線の継承とは行かず。ちなみに江戸時代の大衆浴場は、内部が暗闇同然のため、湯女の体がほとんど見えない状態だったらしい。
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