ドラえもんって、こんな話だったっけ?
のび太が、ここまで無能だったとは……。
いや、もともとダメな子だとは思ってましたよ。でも、この映画ののび太は、もう“救いようがないレベル”でダメ。テストは0点、運動はからっきし、すぐ泣く、努力しない、そしてすぐ「ドラえも~ん!」と泣きつく。
子ども向けアニメのときは「しょうがないなあ、のび太は……」で済んでたけど、3Dのリアルなビジュアルで観ると、その“ダメさ”が際立ちすぎて、正直ドン引くレベル。
この映画、全編にわたって「のび太の人生はドラえもんなしでは成り立たない」という絶望的な現実を突きつけてくるのですよ。
そもそも、ドラえもんって“未来ののび太を幸せにするため”にやって来たはず。でも、道具を出しすぎて、むしろのび太の思考力を完全に奪ってるんじゃないか?と。
例えば、映画のクライマックス。「しずかちゃんと結婚する未来」を守るため、のび太はジャイアンとタイマンを張る。
でも、ここでちょっと考えなくちゃならない。
そもそも、のび太は自力でこの未来を手に入れたのか?
ドラえもんの道具がなければ、のび太はまともに人生を歩めたのか?
答えは、明らかにNO。
ドラえもんは「のび太の自立を促す」どころか、むしろ「過保護すぎて、のび太の成長を妨げている」としか思えない。いきなり「ドラえもんがいなくなります!」と言われて、パニックになるのび太。その姿を見て、子どもたちは何を学ぶのか?
「ヤバくなったら誰かに助けを求めればいい」
……いや、そういう話じゃないはずなんだけどな?
ジャイアンとの戦いが終わった後、特に努力を重ねる描写もなく、のび太は未来でしずかちゃんと結婚する。ここが最大の問題だ。
結局、のび太は何の努力もせずに、最終的にしずかちゃんと結婚する未来が約束されている。
これ、めちゃくちゃ危険なメッセージじゃないですか?
「どんなにダメでも、誰かが助けてくれるし、いい人生が待ってるよ」っていう超ご都合主義の幸福論。でも、現実はそんなに甘くない。
タイトルの『STAND BY ME』は、「僕のそばにいてくれ」って意味だけど、これってつまり、「のび太は一生誰かに支えてもらわないとダメ」ってこと?笑
のび太は最後まで何も成し遂げず、ただ“しずかちゃんに愛される未来”だけが保証されて終わる。でも、それは本当に「幸せ」なんだろうか?
大人になると見える現実は、ファンタジーとは食べ合わせが悪過ぎるのですね。
とは言え、のび太っていいヤツでもないんだよなぁ…。