くらげ

GODZILLA ゴジラのくらげのネタバレレビュー・内容・結末

GODZILLA ゴジラ(2014年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

以前に一度、観たことはあるのだけれど、新たなる帝国で一念発起、シリーズを制覇すると決めたので観直すことに。
こんなに面白かったっけ?

怪獣達、意外と隠密行動なんよね。
あらゆる砲弾も効かないけれど、卵鞘はガソリン引火で駆除出来る辺り、まだまだ進化が足りてないっすな。
電磁パルス攻撃も何の必要に迫られて備えた機能なのやら。
そういう体質っちゃ体質なんだろうけれど、エネルギー消費に悪そう。
交尾シーンも無いし、オスと出会う必要があったのかしら?
大穴開けても誰も気付かない廃棄施設でコッソリ産み育てたら勝ちだったのに。

肝心のバトルシーンはアッサリ寄り?
夜のハワイはムートーに逃げられたにせよ、間接的だし気付いたら終わってるし。
サンフランシスコのバトルも夜&煙幕、且つ静かで、全貌が見えないなりの緊張感が良い。
平成ゴジラvsモスラを思い出すよね。
音にせよ見せ場にせよ、引き算が効いていて好き。
放射線、そんなに喰いたいなら喰わせてやるよのマウストゥマウスは圧巻でしたね。
この辺りからゴジラの知能の高さが顕在化してくるのかな。
みんな基本的に丈夫だから何が勝敗を分けるのか読めないのが面白い。

ドラマパートは「家族なんだから絆あるだろ」って前提条件だけで進むので、前半の実父を復讐劇としてもっと絡ませてあげて欲しかった気持ちもある。
息子が主人公である必要ある?
その息子、全然家に帰れない爆弾解除兵はタダ乗りアーミーだったけれど、その唯一の天晴ポイントは本業ではなく引火の方。

芹沢博士は持論で解説してるくらいで米兵の役には立ってないんよね。
特に先回りで行動出来る訳でもないし。
途中でミサイルが盗まれる可能性も視野に入れといてくれ。

日本オリジナルのゴジラへのオマージュは感じるし、原爆に対する日本人の意識っていうのも表現されていたのではないでしょうか。
それでも尚、人間(アメリカ?)は核を扱える、と舵を切ろうとしている雰囲気がマズイんだけれど、それを抜きにしたなら良いモンスター映画なんだなぁ。

ゴジラは人間の救世主なのかどうかは、人間次第。
日本ゴジラは核の負の遺産というカルマがありつつも人間に有益な側面もある、みたいな板挟みが味だったけれど、アメリカは完全に自然の象徴であり人間の味方、みたいな流れに持って行こうとしてるのかな?
続編も楽しみ。
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