「GODZILLA ゴジラ」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

『ラスベガスをやっつけろ(やっつけない) 』
『ラスベガスをぶっつぶせ!(ぶっつぶさない)』
『GODZILLA(ベガスはぶっこわされました)』
ジャンキー野郎が遊びに来てもMITの天才どもが一山当てようとしてもステイサムが住んでいようとも、勿論11人の仲間に狙われようとも死にはしなかったベガスがついに瓦礫の山に。
まあ他の映画でスクラップにした作品があったかもしれませんが。
また、レジェンダリー怪獣によるゴールデンゲートブリッジ破壊活動はこれで2度目。連中にとってあの橋は東京タワーみたいなもんなのかもしれません。
赤さか。赤さのせいなのか。

古き時代の血筋流れる、エイリアンバトルシップすら穴あきチーズにする米軍でも手も足も出ないやつらが出てくる映画。人間は基本王たちの足元をチョロチョロするのが関の山なくらい無力。
お話の情報開示は極力最小限、ビジュアルや端的な台詞回しで話を見せていくスタイル。知りたい事はだいたい画面上に映っています。
なので、モンスターパニックやスペクタルバトルやら以外に込められたものをちゃんと読み取ろうとすると、意外に脳や眼球に働きを求められます。
劇場には、王の咆哮を全身の毛穴で受け止めたいがために幾度も足を運びましたが、この最初の咆哮までの前振りが長いのなんの。しかし、そのおかげで実に重みのある素晴らしいシークエンスになっていると思います。
安売りしないのは大事ですね。
あの、足元から始まる舐めるようなカメラ、大写しになる頭部、ゾワゾワさせる間!
思い出しただけで鳥肌が立ちます死にます。

ドラマ部分要らねえよ!
とかいう話もたまに聞きますが、あの親子と夫妻、セリザワ博士ら人間勢の実に懸命ながらも全くに無力な姿があるからこそ、やり過ぎなくらい厳選された少ない王の活躍もよりいっそう引き立つのです。
無力なりに1発1番痛いやつをかましてやったシーンも、最高に笑顔になります。爆破ですよ、やっぱり。
ヒーローにしやがって!
という声もたまに聞きますが、みんなヒーローが好きなんですから多少は。というか、あれを見てヒーローだと思った人は、上陸津波に飲み込まれたホノルルの人たちを見てなかったんですか。
人間はとにかく生きるのに必死、M.U.T.O.さんたちは久方ぶりの異性とのランデヴーと子孫繁栄に大忙しと、みんな命を燃やしていました。
が、王といえば、ピーピーやかましい害獣絶滅しか頭になかったですよ。艦隊にまとわり付かれても歯牙にもかけませんでしたし。
きっと済んだらまた終日寝太郎したいのかもしれません。王はN.E.E.T.だったのか…いろいろ別格すぎる。

怪獣王らしくマウントフジの近くで出すよと散々思わせるミスリード誘引演出の末に出てくるM.U.T.O.さんもいいですねぇ。あのシン・ギャオスハイパー顔。人の造った業すらただのご馳走にしちゃうワル中のワル。レッツエコロケーション。
大異形も結局は生物に過ぎぬというのを示すため、まさか怪獣どうしのラヴいシーンまでねじ込むとは…。

実名の都市だと実際に住んでいる方々に迷惑がかかるかもという事を気にして、蹂躙される日本の都市をジャンジラ市とかいうまぐろ野郎が麻雀しそうな名前の架空都市にしておいたり、セリザワ博士にしっかり土台付で核を否定させたりと、日本への配慮も所々に感じられます。
代わりに自国の街は実名でメチャメチャにしたのは、大丈夫だったのかしら。
あと、博士はガッジーラとか絶対言わない。すごい大事。アメリカ映画だからってケンシーロとか言っちゃうのとか駄目、絶対。謙さんありがとう。

サンフランシスコ戦終盤、ブロディ大尉と王が向き合いお互いを認識したかのような一瞬の間の後、王が雲霧の如く逆巻く粉塵に消えていく演出に表されている様に、まるで、人類の危急に突如神話の獣がやってきて通り過ぎて行ったかの様な本作。
初代の王ほどではないにせよ、口数少ないながらあまりに丁寧真摯に作られていた作品でしたので、ついお礼状をしたためた(そして英語力が足りなくて未完のお礼状を涙で濡らした)くらいの傑作でした。

なお、お帰りのさいの後ろ姿が、なんだかふとねこみたいでかわいいです王。
シンゴジラのような対人類ではなくvsシリーズが好きな方はこちらがいいかもですね。

イグアナは過去の産物として扱われ(笑)日本のゴジラへのリスペクトも感じます。
シリーズ復活にはちょうど良かったかと。。

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ストーリーが私の波長と合わずすんなり入ってこなかった。
どちらかというとゴジラじゃない怪獣が活躍。

画面が暗めで映画館じゃない環境だとちょっと見づらいです。

特にド派手なシーンがある感じじゃないし当時っぽいCGも何だかなぁ。
でも好きな人は好きな映画だと思います。
日本においては本来ならば人間の身勝手さが生み出した自然の脅威の対象として描かれていたゴジラだけど段々ウケが悪くなって正義のヒーローとしてゴジラVSシリーズを作ったって聞いたような気がする。
このゴジラは後者だと思うけど少し中途半端な気がしたからやっぱそういうあたり身勝手だよなって思った。

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人間ドラマ部分がカタルシスなさすぎというか、結局爆弾も解除しないし最後の最後まで嫁と再会しないのでもやもやする。
怪獣特撮部分はムトーの造形とかけっこういい感じだなと思った。
ゴジラの登場シークエンスが素晴らしすぎる、、!モンスターバースとしてこれから統合されていくのが楽しみ。

不満点として、中途半端な人間ドラマと、焦らしすぎなバトルシーンは気になってしまった。
それでもリスペクト満載なのは嬉しいし、全体としては好きな映画。

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鑑賞日14.08.02
ついに上陸した『GODZILLA』。残念ながら公開日当日に観に行けなかったが、長い間企画やビジュアルや予告からジリジリとゴジラ復活の吉報を待ち、ようやくこの目で観れた事に喜び。単なる怪獣同士の戦いを描く作品でなく、初代のゴジラのように強い存在感と想いがこもった作品となった。

今回監督がギャレス・エドワーズということで、前作の『モンスターズ 地球外生命体』を観た。この作品はモンスターの全貌を映さず、脅威の根源がはっきり掴めない作品だが、モンスターではなく大規模な危機が起きたときに生き延びるために必死になる人の目線で描く作品である。怪獣の動きがメインで期待する人には不評の映画だが、監督自身ゴジラへの愛着やこだわり、象徴となる大規模な危機に対する理解は素晴らしいものだと感じた。特に監督が今回のゴジラを撮ることに何の抵抗も無かった。

ゴジラは日本製という前提のもと企画段階からのタイトルにカタカタで“ゴジラ”と表記している時点で、リスペクトする姿勢は素晴らしく思った。渡辺謙の「ゴジラ(日本語読み)」も然り、役の芹沢というキャスト名も然り。

そして何より、初代ゴジラが第二次世界大戦以後の日本の社会的活力となった作品のように、東日本大震災以後の日本の希望となってほしい。そんな意図が感じ取れるシーンが冒頭から始まる。初代ゴジラで東京大空襲を思わせる破壊シーンを真摯に撮影したように、原発の崩壊、津波、震災そのもののシーンがしっかり含ませて、怪獣の存在=世界危機に見せている。意外だったのは米軍が怪獣討伐のために原子力爆弾を使用する作戦を決定した後に、芹沢博士と提督が広島の原爆について話をするシーン。わずかながら凄く踏み込んだ部分に思えたが、監督がイギリス人だから入れ込むことが出来たのか・・・?

今回ゴジラはMUTOという怪獣と戦う。一方でMUTOの誕生、一方でゴジラの上陸という両者がジリジリと対面するまでの場面の歩み寄りがゴジラシリーズやガメラシリーズを思い出し、“ハリウッド版”という肩書きを忘れてしまうほど普通に観入ってしまう。戦うシーンは現代的でシリーズで言えば『2000ミレニアム』を思い出す。MUTOも若干オルガっぽい?

ゴジラの高らかに響かせる咆哮はこれまでのゴジラの咆哮を継承しているようで、復活の合図として印象的。これまで予告で散々聴いていたくせに、私は本編で号泣。

戦争や原爆などの過ちは絶対繰り返してはならないという戒めを重く感じた初代のゴジラのラストシーンの後味とは対照的で、今回は大きな危機が起きても立ち上がって希望を抱くことをゴジラから教わるラストになっている。
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