正しく生きることを逆説的に描いているということであれば、この観終わったあとの不快感は成功かもしれないなぁ。
とはいえ全く共感できない抽象画みたいにただただひきこまれないけど…。
作品というフィルターをかけなければどうでもいい人生を細切れにして繋いだだけの映画。
午前中のワイドショーでご飯でも食べながらこんな人生模様が垂れ流れてきたら…馬鹿じゃね？って思うだけだと思う、多分。
そうは言っても映画だし真面目に受け止めてみるのだけれど、これが逆説なのであれば正しく生きる、の反対は人に迷惑をかける、になってしまう個人的に。
震災で何かがトランスしたっていう切り口であれば、もうちょっと丁寧に狂気させないと、底の浅い震災だのみのダメなドラマチックさに拍車がかかる気がする。
芸大生が関わっているせいなのか、その辺りが若干きな臭かったのかな。狙い過ぎというのか…キレた現代人が荒唐無稽なバカに見え過ぎる気がした。
人間を観念的に扱い過ぎじゃないかなぁ、とも。
…だとすればこの映画自体の震災に対する不謹慎さが正しく生きることへのアンチになっていて、やっぱり成功してるのか？？
…うーん、興味深いけど質問で終わる作品はやっぱり好みじゃないな。
