ロサンゼルス発羽田空港行きの航空7500便のCAで、新婚旅行に出た夫妻やヘビメタ少女、ファーストクラスに浮つくカップルにコソ泥の男や妊娠を気にする女ら様々な客に対応するスージーとローラ。離陸後に鞄を大切そうに抱える男性実業家が突然死したのをきっかけに次々起こる不可解な現象にパニックに陥る面々を描いたホラー映画です。
黒沢清や中田秀夫らと共に00年代初頭の「Jホラー」の隆盛を支えた清水崇が、アメリカへと進出して自作をリメイクした『THE JUON/呪怨』とその続編『呪怨 パンデミック』に続くアメリカ製作の第三段として制作した2014年公開の作品で、日本をはじめアジアで劇場公開されるも評判は芳しくなく、以降は日本での活動に専念となりました。
航空災害パニックに心霊ホラーを掛け合わせた物語ですが、意欲的なミクスチャーというよりも単なるアイデア不足からの苦肉の策という印象で、アメリカ製作ながら当地での劇場公開は見送られたのもむべなるかなというところです。どこにでもあるような演出が続いて挙句に結末が「心霊ホラーあるある」ではいかんともしがたい一作です。