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妖雲里見快挙伝のmitakosamaのレビュー・感想・評価

妖雲里見快挙伝(1956年製作の映画)
2.8
新東宝の里見八犬伝で70分弱の前後編2部作。しかも脚本が月光仮面の川内康範ですって。
東映の千代之介5部作と比べるとだいぶ早足だ。というか、短く収めるために相当アレンジしてる。大胆に編集しているテンポも良いし判りやすい。

安西景連に攻め込まれ陥落寸前の里見義実。里見の娘・伏姫は降伏のため景連の元に向かうが、忠犬・八房が景連を退治。伏姫の持っていた珠が里見を救うとして絶命。

まず、伏姫と八房の異類婚姻のエピソードは丸まるカット。思い切りが良い。

景連の部下・犬塚信乃(若山富三郎)は色々あり里見の元へ。浜路と仲良くなる。

次に里見を狙うのは馬加大記。その部下に網干左母二郎(丹波哲郎)、さらに舟虫、猫に化ける赤岩一角など。
馬加大記は里見が足利成氏に献上する妖刀村雨丸を奪還し陥れようと画策。暗躍する左母二郎は浜路にもチョッカイを出し誘拐。左母二郎を想う舟虫は浜路を殺そうとする。

舟虫のキャラも凄い。針の束で浜路の顔を刺そうとする。

犬塚現八も話に絡むがまだ八勇士は揃わず。
馬加大記が大勢の兵を引き連れて合戦になり続く。

村祭りらしきシーンでは浜辺と崖とに別れて踊ってる。凄い不自然なのだが立体的な構図で格好良い。
またラストシーンの合戦も同じ場所だ。リアリズムには乏しいが、人数が多くて見た目の良さだけで勝負している割り切りが清々しい。細けーことは良いんだよ!の精神って大事だ。
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