Kuuta

プリズナーズのKuutaのレビュー・感想・評価

プリズナーズ(2013年製作の映画)
3.9
長尺ながら緊張感が持続してとても面白かった。サスペンスでこれだけストレートな良作も近年珍しいのでは。

信心深く、終末に備えるケラー。傍観するフランクリン。合理主義のロキ刑事。神への挑戦。酔ったふりして警察をやり過ごすケラーと神父。
それぞれが微妙にすれ違いながら、暗闇や雨夜の中を手探りで進んでいく。抜け出せない泥沼、不条理。その先に神はいるのか…?という話。

作中の人物は知らないけれど観客は知っている、という古典的サスペンスの形式も印象的。

霞んだ景色の中をロングコートの刑事がゆっくりと歩き、懐中電灯や銃を構えるビジュアルは、ブレードランナーに繋がるものを感じた。雪とか雨とか。

今作も撮影はロジャーディーキンス、音楽ヨハンヨハンソン。信頼できるメンツ。78点。
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