このレビューはネタバレを含みます
ピクサー、何ならピート・ドクター作品の大ファンですが、今回自分が設定していたハードルが高すぎたか、この点数。減点箇所は以下の通り。正直言って細かいですが、ピクサー作品はこれまで深いテーマと娯楽性を両立してきた実績があるということを念に置いています。
①感情世界の装置の稼働がライリーにどう影響するかもっと視覚化してほしかった。
特に考えの列車や抽象化の焼却炉とかの装置に関して。考えの列車落ちちゃったけどライリーは大丈夫なの?感情の操作盤もみんなが一つのものを共有してるから、別にイカリじゃなくてもあのレバー引いたら、ライリーが怒ったりしちゃいそうとか思ってしまった。逆に夢の制作スタジオとか最高に楽しかったし、もっとあぁいうのを見たかった!
②空想の世界について、カナシミの「これってなんか役に立つの」ってセリフが悲しい。
カールじいさんで空想世界への旅立ちをあんなに鮮やかに肯定的に描いていたのに、その後このセリフは特に回収されることなかったのが残念。映画とかアニメとか空想じゃん!そこ否定しないで!と思い、少し萎えました。
③ヨロコビが独善的すぎる。
チャーミングな性格だから、まだ許せる部分もあるかもしれないけど、私的に職場にいたら絶対嫌なタイプ。あんな笑顔で窓際に追いやられたら、精神崩壊しそう。特に悪いことしたと思ってなさそうだし。お前はオジマンディアスか!(ウォッチメンに出てくるやつです。)
とは言っても、やっぱり最後は泣いちゃいました。ずっとカナシミに感情移入してたので、よく分からなかったけど、みんなに貢献できて良かったねーとか、切ない別れ方をしたビンボンのくだり。デザインもダンボのピンクの像とチシャ猫とのの合体感がいい!最後も新しいホッケーチームのマスコットがビンボンっぽくて、潜在意識でまだ生きてるんだ!イェー!とか、はしゃいじゃいました。
最後に本編以外のところで。
本編前のドリカムは誰の為にやってるのか?知らない人の結婚式のムービーを見せつけられてるような気まずさ。あのクオリティーならドリカムと出演者以外は誰も得しません。配給会社には猛省していただきたい。