kirito

007 スペクターのkiritoのレビュー・感想・評価

007 スペクター(2015年製作の映画)
4.9
【007ーkiritoより愛をこめてー】

一体なにから書けばいいというのだ?
自分の大好きなシリーズの映画のレビューをすることはこんなにも緊張するものなのか?
とりあえず、本日IMAXと爆音上映で【2回】観ました笑!!
それほど、007シリーズ好きです。


まず、いつもレビューを丁寧に読んで頂いている皆様。
ありがとうございます。本レビューをもって200本目となりました。
(もちろん、200本目をスペクターとするために滅茶苦茶調整しましたがw)
どうにかここまでくることができました。
映画ド素人の私の、主にふざけたレビューに対しての皆さんのいいね!とコメントのおかげで約4ヶ月間続けることができ、そしておかげさまでFilmarks中毒となりました(´・ω・`)
今後とも応援をして頂ければ幸いです。



さて、ここから、「SPECTRE」のレビューに移るわけですが、どうか暖かい目でレビューを読んでいただけると幸いです。
(で、めちゃくちゃ長いのでもう自己満の世界に入りましたので、適当に流し読みしていただければw)


◆初めに
まず、今作はクレイグボンド3作品「カジノロワイヤル」「慰めの報酬」「スカイフォール」の視聴はマストです。観に行く予定の方は焦らずに、必ず視聴してください。
そして僕の中では次の3作品もマストにしたいです。
理由は観た方はわかりますが、スペクターはクレイグボンドでは出てこないので、どうしても把握することができません。
そのためスペクターが出てきてかつ今回のオマージュ性の強い
「ロシアより愛をこめて」「007は二度死ぬ」「女王陛下の007」を観ていくと本作を【完璧に】楽しむことができると思います。
観てるか観てないかでかなり評価が変わってきます。
というより観てないとがっつり置いてかれます。
噂には聞いてましたが思った以上でした。
そのため3作品についても以下では触れていくので、3作品のネタバレが若干入るかもしれないのでその点はご留意ください。


◆前提知識
〜あらすじ〜
「スカイフォール」で焼け残った写真を受け取ったボンドは、そこに隠された謎を追って単身メキシコ、ローマと渡っていく。その過程で悪名高い犯罪者の美しい未亡人ルキア・スキアラと出会ったボンドは、悪の組織スペクターの存在を突き止めるが……。

〜スペクターとは〜
そもそもスペクターとはなんなのだろうか?
ダニエルクレイグ3作品のみしか視聴してない方もいると思うので簡単に説明する。

名称:スペクター
分類:国際的に活動する巨大犯罪組織
意味:幽霊
由来:対敵諜報活動・テロ・復讐・脅迫という活動内容の頭文字を組み合わせたもの
(the Special Executive for Counter-intelligence,Terrorism,Revenge and Extortion)→「SPECTRE」
代表:エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド(No.1)
※ちなみに『007 ダイヤモンドは永遠に』以降、スペクターは映画に登場しなくなったのは権利関係を巡った訴訟となったから。


〜過去作の復習〜
『ヴェスパー・リンド』→最もボンドの心に傷を負わせた女性。彼女の存在なくして今のジェームズボンドは成り立たなかった。それくらいのボンドガール
『クォンタム』→国際犯罪組織。Mr.ホワイト、ドミニク・グリーン、ル・シッフル、シルヴァが加入していた。スペクターとの関係をどう描くのかが気になるところ。
『Mr.ホワイト』→カジノロワイヤル、慰めの報酬に登場。ボスみたいな感じを出していたが実際は? 「君は嵐の中でもがく凧だよ」の発言も彼。
『ドミニク・グリーン』→慰めの報酬に登場。なぜか関係するはずなのに今作ではあまり取り上げられていない(おこ)
『Mの交代』→ジュディ・ディンチからレイフ・ファインズへと交代(スカイフォール)
『マネーペニーとQ』→常にボンドを支える存在。スカイフォールからキャストを一新して再登場。若手の2人がどのようにボンドと絡むのかが見もの。


◆オープニングクレジット
やはり007シリーズといえばこの点は触れざるを得ない。
歴代作品をみて断トツでスカイフォール、次点でカジノロワイヤルというのが大半の意見かと思います。
で、今作→最高。
スペクターのモチーフとなっている○○が登場するほか、過去作の名シーンもチラホラ映る。ここでファンの心は一気に捕まれる。加えてサム・スミスのあの声にあなたはもうメロメロになるに違いない。
個人的にはスカイフォールと同率の1位となった。


◆監督サム・メンデスの描きたいもの
スカイフォールを観た人はわかるだろう。
この監督の描きたいものは『家族』である。
そしてそれはとてつもなく濃厚で味のあるテイストで描かれる。
今作も同様のテーマが根底に流れているのではと私は思っている。
ネタバレに繋がるので多くは書けないが、この点を意識してみると良いかもしれない。


◆ドラマ面
確かに、試写会組の方々のレビューにある通り、若干説明不足な感があることは否めない。
この点についてはスカイフォールに劣るだろう。
しかし、一応ちゃんとした設定がなされているのだ。

・なぜスペクターはボンドを標的にしているのか?
・スペクターとボンドの関係は?
・クォンタムとスペクターはどうつながっているの?
・そして、今回のスペクターにはリーダーがいるのか?
このあたりが専ら気になる点であるが、今作はそれに対してついに答えをだす。
納得できる解答か否かは別としても、上記6作品を観ていれば必ず「うぉぉぉ~」と唸ること間違いなしだ。

もう一つ並行して起きるのが
・00部門の廃止問題。
これ自体はスカイフォールの時にも話題となったが、今回はなぜ廃止に追い込まれるのか。この点にも着目していこう。


◆アクション
はっきり言うと、今作のアクションは見どころが多すぎる。
というよりもボンドが訪れる国毎にアクションシーンがあるため、その国の風土にあったバトル展開がなされる。
例えばオーストリアでは標高3000メートルのアルプスの頂上でバトルするのだが、この雪山でのバトルシーンは「女王陛下の007」のオマージュである。
また、モロッコの砂漠に向かうシーンでの列車のバトルは「ロシアより愛をこめて」のオマージュだろう。

ヘリも別々のものを3台のりこなすし、開発費5億5千万円という「アストンマーティンDB10」のカーチェイス(とそのギミック)によるローマの夜のカーレースも必見である。
ちなみにこの車は「スペクター」のためだけに製造されたもので、一般購入できないという代物だ。



◆集大成としての評価
思えば、カジノロワイヤルは00の名前をもらって初めての仕事であった。
この作品はリブート作品であるが、イアンフレミングの原作本の1作目の物語である。
そしてスカイフォールはボンドの年齢的な限界を示唆したものであり、スパイとしても相当なキャリアを積んだと考えられかなり最近の物語ととらえることができる。
とすると、今作はまさにボンドが007となってから最近に至るまで組織「スペクター」と対立していたことが伺え同時に因縁の相手なのである。

さて、スカイフォールを描いたときカジノロワイヤルと慰めの報酬と一線を画したのかなと思った人も少なくはないだろう。
かくゆう私も別物と捉えていたが、驚くことにスペクターはこの3作品の全てに決着をつける。まさにスカイフォールもちゃんと続いていたのだ。
もはや、カジノロワイヤルの時からこの構想があったのではないか?と疑いを抱くほどだ。

上記にも書いた通り、私は納得のいく答えが一応得られた。もっとこうした方がよかったというのはあるが、しかし、脚本をこのようにしたのだから私はおとなしくそれに従うし、これはこれで満足の結果である。


◆キャスト
~ボンドガール~
☆モニカ・ベルッチ
☆レア・セドゥ
二人が本作の華である。どちらも魅力的かつ魅惑的な女性であり、ボンドガールきっての強く独立した女性という設定もうなずける。
ただ、モニカの方はかなり出番が少ないため、こちらのファンの方は少々がっかりするかもしれない。


~敵側~
☆クリストフ・ヴァルツ
今回のキーパーソン。最もネタバレしたい人。
007の悪役は一癖も二癖もある人が多く、毎度毎度楽しみな部分であるが、彼のにやりと笑う顔など悪役のそれだった。
悪役としてトップとは言えないがなかなか自分の中では好きである。

☆デイヴ・バウティスタ
ボンドとのアクションは専ら彼が請け負う。「ガーディアンズギャラクシー」に出演したことも記憶に新しいが、かなり強い。
あるシーンでは完全にボンドが圧倒されていた。
とにかくしぶとく生き残るため、彼とボンドは3回戦うことになる。

~MI6側~
☆アンドリュースコット
情報局局長。MI6とは割と対立する。00部門を無くしたい派の人
もう憎たらしいです!本当!
でも、嫌いじゃない!!

☆ベンウィショー
Q役。「スカイフォール」出演時にかなり女性ファンが飛びついたとのことであるが、今作「スカイフォール」の比じゃなく彼が活躍する。
特にボンドとのやり取りはつかの間の休息タイムであり、必ずあなたも笑わせられるにちがいない。

☆ナオミ・ハリス
マネーペニー役。にっこり笑った顔がなんともかわいらしい。彼女の活躍はもう少しほしかった。もともとエージェントなんだからもっとなんとかなったはず。残念。

☆レイフ・ファインズ
M役。最高。この一言につきる。
本作で一番輝いた人に賞を挙げることができるのであるならば彼に私は捧げる。
従来のMと異なり過去のキャリアからも動けるMを演じる。
そして今作の名言を数々生んだのは彼だ。彼のおかげで評価0.2は上がってる。
ロジャームーアの友人らしい。

◆今後の007は?
今回の見どころの一つはやはりラスト。
このラストをどう受け取るかは是非自分の目で確かめてほしい。
「ダニエルクレイグ」ボンドとしては終わりともとれるし、いやもう一作やりますよともとれる。
ちなみに、クレイグは英情報誌Time Out Londonのインタビューを受け「再びボンドを演じるなんて想像できないし、それぐらいなら、このグラスを割って手首を切った方がマシだ。現段階で、もうボンドを演じるのは十分だと思っているし、ただ前に進みたいだけなんだ」といったらしい。ボンド役はやり尽したと感じている様子だ。
ファンとしてはとにかく次作を楽しみにしたいところだ。

え?次作がそもそもあるのかって?
そういう人はエンドロールの最後まで必ず見届けるのだ!!


というところで一般的な紹介は終わろうと思います。
007の世界に一人でも多くの方が魅了されるよう願って…
皆さんのレビューお待ちしておりますね(^^♪

しかし、ここで今日は終わらないのだ!!
気になる方は以下もどうぞw
(本編視聴の際に支障の出るネタバレはしていませんが若干踏み込んだ記述があります)



◆◆◆私の分析◆◆◆
本作、冒頭。~死者は生きている~
『死者の日』を祝うメキシコシティ。そこには骸骨に扮するボンドの姿があった。
冒頭のこのシーンから入ったのは理由がある。
(死者の日は2003年にユネスコの文化遺産に登録された、10月31日〜11月2日の3日間に行われる死者を祭るお祭り。お盆とハロウィンを組み合わせたものと想像していただければ十分だろう。)
つまり、この『死者の日』の祝祭にボンドを飛び込ませたところに監督の大きな意図があると私は読んだのだ。
それは今作のテーマがこれまでのボンドの集大成すなわち歴戦で死んでいった者たちの『慰霊の戦い』にあるから、あえてこの祭りを最初に描いたのではなかろうか。


そして、このシーンはボンド映画には珍しく長めのカメラ回しから始まる。
その間約5分。
この長回しにより視聴者は物語の中に一気に引き込まれる。
つまり、平和な現実世界から映画の中、すなわちスパイの活躍する裏の世界への誘いが見事になされるのである。


いつも、各地を旅するボンドであるが今回はメキシコ→ローマ→オーストリア→モロッコ→ロンドンをめまぐるしく移動する。
この訪れる地にはそれぞれスペクターにつながるヒントがあり、一つ一つが組織を示す道標となっていく。
Mr.ホワイトともこの時に出会うのだが、さながらこれは過去を紐解く旅であり、組織との決別のための序章とも言える。


そして、謎が明らかとなったとき、ボンドはある男から驚愕の事実を告げられるのだ…
(これについてはコメント欄で話しましょう!!)


また、現代の情報化社会の波はボンドたち00部門にも押し寄せる。情報集約組織の台頭により00部門はまたもや消滅の危機に晒される。
マックス(C)はいう。
「00のエージェントなどいらない。ドローンで足りるのだ。」
そこでMは。
「確かに00には『殺しのライセンス』が与えられているが、それは同時に『殺さずのライセンス』であるのだ』と。
この言葉に私は一筋の光を見た。
結局は世界にはドローンや機械ではなく『人』が必要なのだと。
そしてそれは、スパイの道であっても変わらないのだと。


とにかく本作はクレイグ作品の全てに決着をつけた。
冒頭の通り本作は慰霊の戦いであり、過去と組織との決別の戦いであった。
組織について調べていくうちに全ての事件が1つに繋がっていくこと、過去のボスたちとの戦いを写真や映像で想起させられ、ボンドの心境は如何程のものだったのか?
「ヴェスパー」の文字を見たときは?
ボスを追う中で何度も見せつけられる関係者の写真はさながらボンドにとって死者の『幽霊』であり『スペクター』であったに違いない。
しかし、かれは幽霊に屈せず、彼らしいけじめをつけてみせたのだ。


当然この物語の行方は気になるところだが、今できる最高の映画を本作「SPECTRE」は私たちに与えてくれた。
それについて私は心から感謝を述べたいし、この映画にリアルタイムで出会えたことを本当に幸せに思う。


そして、あの終わり方は彼の中の一種の答えであろうが、世界は「ジェームズ・ボンド」を必要としている。
それが答えであると私はここに記し、私のレビューとさせていただく次第である。


ここまで長文読んでいただいた方ありがとうございました(^^♪
とても駄文・乱文となってしまいましたが、それは本作が最高だったということで許していただきたいです。
是非「SPECTRE」劇場でご覧になってください!!

2015.11.27
①IMAX
②爆音上映
2016.1.20