つるみん

007 スペクターのつるみんのレビュー・感想・評価

007 スペクター(2015年製作の映画)
4.2
予告編で〝スペクター〟という言葉を耳にし007ファンなら誰しもが驚いた予告編。その予告編のラストで銃弾がガラスに当たりヒビが入るシーン。銃弾が貫通したガラスからヒビが…。ピキピキと…。そうなんです、あのタコの紋章を表しているんですよね。いかに凝っているかが伺えます。そして謎の要素をいくつも散りばめられ期待を抱いた我々。

視聴する前にやはり最高傑作と言われる前作〝スカイフォール〟と比べてしまう。しかし比べるというよりかは続編ということを意識し鑑賞することにした。

アバンタイトル。度肝を抜かれた。刺激的で濃厚な世界に一気にのめり込まされた我々。メキシコシティーの〝死者の日〟のパレード。およそ1500人のエキストラを動員し壮大な幕開けとなった本作品。まさにエンジン全開という言葉がお似合いではないだろうか?これは〝スカイフォール〟を超えたといっても過言ではない。(つるみん的には最高の仕上がりだった)

そして一件落着と思った束の間、サム・スミスの愛の歌声が響き渡る。まさにこの作品に調和した素晴らしい曲であり、共に流れる映像は燃え盛る炎の中に潜むタコの影。そのタコと女性が絡み合う。007を象徴する非常に印象に残るオープニングであった。

そして本題に入っていくわけだが今回は各国を飛び回る。その行く国々で繰り広げられる多彩なアクションに我々は懐かしさとクレイグボンドらしさを見せつけられる。

まずはローマ。夜のローマを舞台にアストンマーティンvsジャガーの対決。新ボンドカーに多少のダサさを感じていたが、そのイメージを吹き飛ばしてくれた。火炎放射器などの装置付きで笑いもしっかり取ってくれます。

次にオーストリアでのシーンだ。360度見渡す限り白銀の雪山。その上に建つ診療所。既に有名な話であるが〝女王陛下の007〟のオマージュである。そこで繰り広げられる迫力ある飛行シーンは圧巻の一言。

またモロッコの砂漠に向かう途中の列車内でのアクションシーンは〝ロシアより愛を込めて〟のオマージュだ。

こういったオマージュを組み込みながら話を展開させていくエンターテイメント性には頭が下がる。

そして今回、注目された、ギネスの爆破シーン。これ本当にやってるんだもんな!!って改めて思うと鳥肌ものであった。

ボンドは問題の原因がわかったためロンドンに戻り最終決戦が始まる。舞台はロンドンだが前作〝スカイフォール〟で爆破されたMI6本部が主な舞台だ。そこで待っていた組織のトップ(フランツ・オーベルハウザー)があの状態で登場。皆さんあの状態です。ゾクゾクしましたね。

というわけでクレイグボンドが続くのか否かはわからないが本作品は確実にオマージュも含め進化し続ける007を見せられた。

今回のボンドガールとなったレア・セドゥ。彼女が出演している作品何本か視聴したことはあるが、一番可愛いのでは???これからも活躍するであろう注目女優さんですね。まだまだ上に上がっていってほしい!

そして今回ボンドを苦しめた殺しヒンクスの存在。出てきた瞬間、ラグビー日本代表主将のリーチ・マイケルにそっくりが出てきたぞ!と…なんだこいつめっちゃ強いやん!と調べてみたらガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのドラックスだったんですね。この人の存在は大きかった。

あとはMとQそれからマネーペニーといったボンドを支える凄腕達が大活躍。この3人大好きだな〜。

年齢層が高めの中での鑑賞。その中で10代の僕が挟まれて、少々緊張したがいい雰囲気で鑑賞できた。隣りの席のお爺さんはよっぽど007が好きなのだろう。ニタニタしてて可愛い笑顔でした。
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