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007 スペクターのmacotchanのネタバレレビュー・内容・結末

007 スペクター(2015年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

ようやく観てきました、007の新作。

出演陣は主演のダニエル・クレイグをはじめ、Mにレイフ・ファインズ、Qにはベン・ウィショーなどなど、主要キャストは前作からの続投です。
そして今回、ボンドガールに登板するのはモニカ・ベルッチとレア・セドゥー。美魔女のM・ベルッチと若きフランス美人のL・セドゥーの両面待ちとは、なんともニクいキャスティングですね。
それと、もう一人。イギリス・BBC製作のドラマ『シャーロック SHERLOCK』でホームズの宿敵・モリアーティ役を演じていたアンドリュー・スコットも出演してました。かのドラマに出演した人は、どんどん出世していきますね~。

ところで古くから007シリーズを観てきた人にとって、今作のサブタイトルは少し感慨深いのではないでしょうか。
そう、大人の事情で姿を消していた悪の秘密結社・スペクターの登場です!
かつてシリーズを通してボンドと幾度となく闘ってきた宿敵の登場に、私も大いに期待して観に行きました!

期待値を上げるポイントはもう一つ、ボンド役がD・クレイグになってから、このスペクターへと繋がる伏線が度々張られてきたというのもあります。
ところが今作は、残念ながらそれらの伏線を一本の糸に撚るストーリーテリングに難があったように感じます。

伏線として前々作にも登場していたMr.ホワイトが、なぜ組織のボス・オーベルハウザーと対立したのか?
オーベルハウザーは、いかにして組織のボスの座についたのか?
マドレーヌは、なぜ急にボンドと一緒にはいられないと別れを切り出したのか?
──などなど、説明が足りない部分が散見されたし、また展開が唐突で、(´・ω・`)??と首を傾げたくなるシーンも。

また、演出に対しても不満が残りました。
特に、世界的な犯罪シンジケートのボスであるオーベルハウザーに“大物感”がさほど感じられなかったこと。ゆえに途中まで、てっきり中ボスなのかと思い込んでましたw
さらにいうと、ボンドとオーベルハウザーの間には、実はとても深い因縁があったのだけど、やはり演出が弱く、その因縁深さに特別感があまり感じられなかったように思います。

今作は、シリーズ的にも一つの節目となる大事な作品だと思うのですが、それだけにプロットの粗さと薄さが際立ってしまった残念な仕上がりでした。
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