地上波でやるとかやらないとか言ってると思ったら、ぬるっとアマプラ入ってましたね。
言わずと知れたジョージ・ミラーの大大大傑作。劇場では2回観たのかな?
名作の常として観るたびに印象が微妙に変わるというか、色々気付きがあるというか。
初見時はとにかく情報量の豊かさと革新性に圧倒されて「凄い!」以外の感想が出にくかったりしたものだが、徐々にその物語性や汎用性にも意識が向くようになったりしてですね。
しかし大げさでなくほぼ全カットカッコいいってのは、どういうこと!?
あと極めて音楽的な映画だなぁとの思いも新たにしたり。自分の嗜好に引き付けるならば、やはりガジェットや意匠といったわかりやすい要素のみならず、一見バカっぽいケレンを前面に押し出しつつ、本質的にはブルーズやクラシックなどの伝統音楽に立脚した創作メソッドを包含している点でも、非常にヘヴィ・メタル的だと言ってしまいたい。
フュリオサ大隊長はじめ、女性原理が強く打ち出されているのは明々白白ながら、2020年の今から俯瞰すると、ある意味、2010年代的価値観のイコンというか、なんなら映画やカルチャーの枠さえ超えた「神話」とすら思える。
となれば映画作品としては、極論言うとメルギブの3作すら比較対象にならない、唯一無比のマスターピースか、と。
まあラスト近くのややおざなりなマックスの輸血シーンは、そこまでのハードボイルドの距離感が絶妙なだけに正直不満に思わなくもない...けど、あそこ逃すと名乗るタイミングないもんね。つーことで、リミッター振り切れレベルのフルスコアです!