水

(秘)色情めす市場の水のネタバレレビュー・内容・結末

(秘)色情めす市場(1974年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

洗練された斬新な構図が5分に一度は必ず出てきていたと思う。画面もセックスも、美しい…というよりかはただただ目が離せなくなる‼️不思議な感覚。そして音楽、最高すぎる!!!
知能に障害を抱える弟、自分と同じく体を売って生きる母、指名手配の男、玩具屋のチンピラ。。

「好きなようにしてええんや。好きなこと好きなだけしい。人間や思わんでええんや。うちは、うちはゴム人形なんや。」

カラーのシーン、本当に痺れるわ!!!
これは公開当時の人は思わなかったかもしれない2000年生まれのわたし特有の感覚かもしれないんだけど、やっぱり白黒映画だとどこか現実感がないというか、頭の片隅の片隅に“昔”のお話という概念が纏わりついてしまう。この映画のように戦後の名残である“赤線地帯”を扱っているようなものは特にそう。ここまで無秩序でめちゃくちゃな生活、確かにあったんだろうけど、やっぱ物語というか、遠い過去にしか思えない。。でも終盤、一瞬のカラー映像に切り替わった瞬間、トメの世界が突然現実味を帯びてくる。白黒映画の世界は点のような過去じゃなくて、わたしの生きる時代と地続きに繋がっているものなんだと改めて認識する。その感覚がこの映画は一段と強かった。🐓そしてわたしはそれがなんだか嬉しかった。トメのことが好きなんだと思う。
あとひとつ思ったのは、トメの母親視点での映画も見てみたい!!!!
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