物語全体としては、日本版『アンブレイカブル』を彷彿とさせる内容で、ジャンル映画として一定の魅力を持ちながらも、やや既視感のあるプロットが目立ちましたの。ただし、山田孝之や藤原竜也、石原さとみといった豪華キャスト陣の個性と演技力は非常に活かされていて、鑑賞中の楽しさをしっかり支えてくれましたわ。
特に序盤のシーン、山田孝之の能力に狼狽する藤原竜也のリアクションは、シュールさと演技力が相まって思わず笑いがこぼれるほどでしたの。石原さとみのキュートさも存分に堪能でき、演者たちの魅力を楽しむには十分な作品ですわ。
一方で、松重豊をはじめとする警察組織の描写には疑問が多く、行動や対策の杜撰さが目立ち、サスペンスとしての緊張感を削ぐ要因となりました。また、ジャンルとしてはサスペンスよりもシュールさが圧倒的に勝っており、ストーリーの深みを期待していた方にはやや物足りない印象を受けるかもしれません。
全体的には、シュールな展開と豪華キャストの演技を楽しむことに価値を見出せる作品ですわ!