『ダークナイト』でヒース・レジャーさんが演じたジョーカーも本当に大好きですが、今作で描かれるジョーカーは、まったく違うアプローチで心を掴んでくるのが印象的でしたわ!善良だったはずの主人公が、狂った社会の中でだんだん狂気へと向かっていく様子は、胸が締め付けられる思いでしたの。
特に、「普通に生きるのが苦しい人を笑いものにする文化」には、現実にも通じる部分を感じてしまいましたわね。笑わせることと、笑いものにすることって、全然違いますのに…。そういった差別や無理解が人を追い詰めていく姿を描いたこの作品は、フィクションでありながら現実を直視しているかのような感覚を与えてくれましたのよ。
そして、ジョーカーが狂気を解き放つ瞬間には、怖いと思いつつも妙に納得させられる部分がありましたの。彼が笑いながら泣いているようなシーンが、私の中で特に心に残っていますわ。
社会の暗部をえぐり出しつつも、どこか目を離せない魅力を持つ映画でしたわね。心が重たくなる覚悟をして、ぜひ観てほしい作品ですのよ!