向かいのマンションの一室を双眼鏡で覗き見する『裏窓』的なシチュエーションが提示されるものの、向こう側で行われている性暴力を覗きっぱなしで終わらせるのではなく、バディで殴り込みに行く展開。追い返され方がやりすぎなほどコメディチック。
冒頭のビル群の映し方は、最近になって観た本作と同じ黒沢清監督の『Chime』(2024年)を連想。人物が窓から外に飛び出すカット(ただしすぐ近くの地面に着地するので無事)は、やはり同監督の『CURE』(1997年)を思い出した。
川を挟んで行われた“戦争”のラストバトルが行われるのは、まさにその川。決着がついたあとに勝者たちが川から上がるところまで映していたのが良かったな。