このレビューはネタバレを含みます
3作ずっと追いかけてて本当に良かったと思わせてくれた映画でした。
とても良いラストだったと思います。
3だけ観てもストーリーはわかる映画だとは思うけど、ただのドラゴンと人間が住み分ける映画で終わってしまうと思われるので、2が公開されなかったことが本当に残念でなりません。
おそらく1作目から観た人と評価が分かれるのではないかと思いました。
今回の重要なファクターは「義足」だったと思います。
義足は1作目のラストでヒックが手に入れたトゥースとのつながり。
尾翼を失ったトゥースと、片足を失ったヒックの支え合いの象徴となったのがあの義足だったと思います。
自然に返す為にトゥース一人で飛ぶ練習をしながらも、義足で取ってこいをするのは、トゥースを自然に返したいという意志がありつつも、トゥースを手放せないヒックの気持ちのあらわれ。
この時点ではトゥースもヒックと飛ぶことに依存しているのに、ライト・フューリーが現れてからトゥースは少しづつヒックへの依存から脱却し、野生を取り戻します。
一方ヒックはトゥースへの依存から脱却できず、大人になりきれないでいる。
そして、グリメルとの戦いで義足を捨てることがトゥースとの別れの象徴。
ヒックは大切なものを守る為だったら、自分の命も、トゥースとのつながりさえも失ってもいいと思える男になったのだと思いました。
その後、義足を失いふらついたヒックを支えたのがアスティというシーンを見て、もうこれからは人間を、ヒックを支えるのはドラゴン達ではなく同じ人間なのだと思いました。
今までのCGアニメよりも遥かにすごい圧巻としか言いようのない景色を作り出しているムーンレイという技術もすごいですね。
迫力あふれる映像で見るべきところがたくさんあって目が届かないです。
細部まで見るには円盤を待つしかなさそうですが、2が公開されてないのに3を公開するという大きな決断をしてくれたGAGAの為にも、公開中は映画館に通い詰めます。
