アナ

猿の惑星:新世紀(ライジング)のアナのレビュー・感想・評価

4.0
前作同様、よく作り込まれていました。観客に考えさせる作品。

BGMが70年代風で、こうやって旧作に少繋げていくのか。

前作は、猿の進化の第一歩について。本作は戦争の序章を描いている。

これからの長い戦争のほんの始まりにすぎないがエイプの倫理観や人間との折り合いについて葛藤があるため、深く丁寧に描かれている。

2つの種族がぶつかり合ったとき。そして歴史が変わる時。
共存の道を探す者や、先手を打って排除しようとする者など様々な考えをもった人(エイプ)がいる中で、何が正しいのか。

痛みと憎しみが重なり合い、歪んだ情報が流布し真実が見えなくなる。
逆に、信頼関係を築くことができれば、助け合い、共存することもできるのではないか。
そんな問いを突き付ける。

ただ一つ、主要キャラは誰も私欲で動いていることはない。
種族への愛が根底にあり、それらを守るためにどう動くか、という部分が誰も憎めないところです。この映画に悪役なんていない。

何作続くのかは知らないけどこのシリーズのラストはNYが舞台で自由の女神を倒す、がクライマックスかな。
アナ

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