Punisher田中

猿の惑星:新世紀(ライジング)のPunisher田中のレビュー・感想・評価

3.5
猿の惑星の前日譚「猿の惑星:創世記」の続編。
この作品は前作のネタバレにもなるため、創世記が気になる!これから見たい!ネタバレはいや!という人はこのレビューを見ないことをオススメする。


舞台は前作のアルツハイマー治療薬のALZ112が人間の命を脅かすウイルスになり、人類の90パーセントが死滅した2020年代の地球。
かろうじて生存している人類と驚異的な遺伝子進化を遂げた猿たちのコミュニティーがゴールデンゲートブリッジを挟んで存在していた。猿たちを率いるシーザーは、人類と接触しようとせずに文明を構築していた。しかし、とある事情で人間と関わることになってしまう猿達。人類と猿達の様々な思惑が交錯し、軈て戦争へ....
恐怖によってお互いが信じられない二つの文明。果たして交じりあったのは幸か不幸か?

人類サイドには前回のキャラクターが一切出てこないが、猿側は前回実験されていたコバもかなり重要なキャラクターに。
シーザーがかっこよすぎる。これに尽きる。
シーザーは人間の愛を受けて育った時期があるため、人類皆悪人とは思っていないが一方のコバは人類の愛よりも欲望をぶつけられて育ったためか人類を憎んでいる。
この両極端な存在が今作の鍵を握っていてかなり感情を揺さぶられる作品になっている。
映画を見て「あぁ〜!もうなんでそういうことしちゃうかなー!!あぁー!」と嘆いたのは久々。やっぱり他種族間のやりとりってみんながみんな一緒の考えじゃないから結局は反発する人もいて戦争が生まれる。風刺しているところもあってか僕達人間の在り方について考えさせられるような作品。