回想シーンでご飯3杯いける

ファイ 悪魔に育てられた少年の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

3.4
久々の韓国胸糞映画。5人の犯罪者を父親に持つ少年の話という事で、伊坂幸太郎の「オー!ファーザー」を思い浮かべてしまうけど、当然の事ながらあれよりも暗くてえげつない内容になっている。

父親が5人ってどういう経緯?という疑問を観客に持たせて、そこから過去を遡って、少年の過酷で切ない半生を浮き彫りにしていくという構成なので、中盤までは正直地味に感じるが、概ね把握できると面白くなる。

韓国映画では少女や若い女性が事件に巻き込まれる作品が多いけど、少年っていうのはあまり見た事が無いような気がする。しかも本作の少年は、透明感があって素直で、青春映画として観れなくもないというバランスが、結果的に作品への没入度を高めているから侮れない。