直接的にしろ間接的にしろ、マンデラを取り扱った映画が実に多い。
もはや飽和状態といっても差し支えない。
そんな中で作るのだから、なにか特色がなければ他作品に埋もれる可能性が高い。
もはや知らないことがないかの如く事実に忠実なので、まるでドキュメンタリーでも見てるかのよう。
モーガン・フリーマンを筆頭にたくさんの役者が演じているマンデラにしても、手垢が付きすぎており差を見つけるのは難しい。
全然容姿が似てないイドリス・エルバもかなり微妙な配役。
その代わり妻役のナオミ・ハリスの方が印象に残る。
マンデラが投獄されていても気丈に耐える女性像は、後の関係にまで亀裂を及ぼすほど強いものへとなり果てる。
こちらの方が物語としては成立したのかも。