Oshmar

天才スピヴェットのOshmarのレビュー・感想・評価

天才スピヴェット(2013年製作の映画)
3.0
ジュネ監督、この内容を全編カナダロケとはおそれいりました。でももっとも痛烈な批判の文脈はエピソードとして背景に下げ、回復の物語をチャーミングな天才少年の視界や内白で作り上げることで、希望へと昇華させてしまうジュネマジックがそこにはあって。この家族はみんなどこか変(大人の社会ももちろん変)。でもどんな家族も(社会も)程度の差こそあれ、なんらかの問題を抱えている。

そしてなんといっても、この映画を観ている間だけ、瑞々しい創造性にみちた少年の視界を味わえる贅沢がある。できたら、スクリーンで観るべき映画。ジュネ好きとしては『デリカテッセン』『ミックマック』のほうが好みだけど…
Oshmar

Oshmar