2021年鑑賞148本目。
ガイ・リッチーが描く新たなバディムービー。
凸凹コンビもの、スパイアクションものとして良くできている。
「群チーム劇」を得意とするガイ・リッチー監督は『シャーロック・ホームズ』で新解釈の武闘派ホームズを生み出し、自分の作風に新たな道を開拓したように思います。
さらにガイ・リッチー版『シャーロック・ホームズ』は、新しいホームズや新しいアクションの見せかたを生み出しただけではなく、「バディムービー」としても魅力的な作品でした。
凸凹コンビのホームズとワトソンがなんやかんやで協力して、時に面白おかしく事件を解決していきます。
そしてガイ・リッチーは本作『コードネームUNCLE』で「バディムービー」としての面白さに磨きをかけてきました。
CIAエージェントの「ソロ」とKGBエージェントの「クリヤキン」。
時代は東西冷戦真っ只中であり、二人は立場上完全に「敵同士」なわけですが、世界を巻き込む脅威に立ち向かうために協力してミッションを遂行することを命じられます。
立場だけでなく、性格や考え方も対照的な二人の超凸凹コンビが、スタイリッシュに、エレガントに、ド派手に暴れまわります。
もちろんスパイムービーとしてのどんでん返しや、相手の裏をかく展開もあり楽しめる作品です。
時代を反映したおしゃれな衣装や再現された街並みなども見事。
『TENET』でお馴染み「エリザベス・デビッキ」も素敵。
初期のガイ・リッチーらしさなるものは少々影を潜めている感は否めませんが、スパイムービー、バディムービーとして十分によく作り込まれた良作でした。
2021/11/20鑑賞