ハレルヤ

人生は、奇跡の詩のハレルヤのレビュー・感想・評価

人生は、奇跡の詩(2005年製作の映画)
4.1
大学で詩を教えている教授のアッティリオ。心から愛している人のヴィットリアが、仕事で滞在先のイラクで爆撃に巻き込まれて重体に陥ってしまう。アッティリオは彼女を救うためにイラク戦争真っ只中の現地へ向かい、薬を求めて奔走するコメディドラマ。

ロベルト・ベニーニ監督主演、共演は実の妻のニコレッタ・ブラスキ。「ライフ・イズ・ビューティフル」と同じ布陣で描かれる感動の物語。長年気になっていた作品でしたが、ようやく鑑賞できました。

愛する人の命の危機。戦場という危険な場所で何とかしようとする必死の主人公。普通の映画ならシリアスで重い雰囲気に包まれそうな気がするでしょう。

それがロベルト・ベニーニにかかると温かさと面白さが交差する見事なドラマになります。ヴィットリアの危篤を聞いてイラクへと無理矢理入国しようとする場面や、ラクダのくだり、自爆テロ犯と間違われて軍と一触即発の場面など面白いシーンだらけ。まさに彼の独断場と言えるでしょう。

劇中でアッティリオがとる行動は、どれもヴィットリアを想った上での事。不器用だけどその愛情は本物。彼の献身的な姿には何度も心打たれました。

ジャン・レノとトム・ウェイツも良い味出していて、物語にまた彩りを加えていたと思います。ラストの感動も温かさ満点。さすがに「ライブ・イズ・ビューティフル」までは届きませんが、それでも満足度の高い仕上がりになっています。

DVDの特典でベニーニ本人が本作を紹介する映像がありますが、まさにベニーニらしいおふざけ度全開になっていましたね。全然紹介になってなくて笑いました。笑

マーク数の少なさにちょっとビックリしていますが、彼の作品が好きな方なら必見の一作でしょう。
ハレルヤ

ハレルヤ