ろく

バブルへGO!! タイムマシンはドラム式のろくのレビュー・感想・評価

3.2
そもそも馬場康夫自体がバブルの残滓なんだからこれはとっても「私的」な映画なんじゃないかしらん。

いや、あれを体験した人は必ず言うよね、「あの頃は良かった」それはこの映画を見てもそう。ウソでもうたかたでもいいじゃん、「お金さえあれば」そんな時代だったんですよ。

かく言う自分もバブルの恩恵は少しだけ受けてます。当時大学生だったけど自給は1500円だし、謎の交通費(5000円!)でたし、みんな金持っていたし、すぐオシャレな店行っていたし。思いっきり軽薄で中身のない時代だけどやっぱりお金があるのは「たのしかった」。そう、ほんのひと時のシンデレラタイムがバブルなんだよ。

そしてその「たのしかった」を一番体現していたのが馬場じゃないか(あと電通)。「私をスキー」三部作を作り中身のない映画で浮かれまくり、そして入るお金で毎日豪遊。この映画は馬場、おまえのことなんだよ!

観ていても広末が生きている時代の良さが一つも感じられず(今となっては携帯も滑稽でしかない)、ああやっぱりバブルいいじゃんの一言。もう馬場の回顧主義が収まらないじゃないか。

だとするとこの映画の悪役って実は監督、馬場本人じゃない?日本国民を浮かれさせる片棒を担ぎ、バブル終わったあとも電通と組んで映画でもうけよう、あれ、そのままあの芸者シーンにいる悪役(伊武雅刀)はあんただよ、馬場!

と文句の一つも言いたくなる映画。でも飯島直子も飯島愛もラモスも森口博子もバブルの残滓な人たちだらけだから許してやろうじゃないか。なんだかんだ言ったって懐かしかったんだぜ。
ろく

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