このレビューはネタバレを含みます
ゾンビものを期待して観るか、タイトル通り「なんか感染モノなのね」くらいの心持ちで観るかで感想は大きく変わるだろうな、って映画。
でも、全世界観、ほぼない。それは期待しちゃ駄目だ!
凶暴化した感染者は登場するけど、ゾンビ映画ではない。
凶暴化した感染者も、そんなに出てこない。
わっさわっさと襲い来る感じの映画ではない。
感染者の数より、死体の数のほうが断然に多い。
つか死体の数すげえな。壮観。
私は感染者モノね、って気持ちで見始めたので、面白く観れた。
発想というか、視点というか、なかなか新しくていいなー。
記憶を失った状態で目覚めた主人公と、同様に記憶を失っている5人の男女。
記憶を徐々に取り戻していく過程で疑心暗鬼が増し増しになりつつ、物語は進む。
見ている側にも何も情報は与えられないので、冒頭は登場人物たちくらい「???」
徐々に記憶の断片が蘇ってくるが、断片的すぎて「ん?そういうこと?」「あれ?なんかおかしくね?」「あ、ちがうの?」みたいな、ハテナ状態は終盤まで続く。
そして、幾つかのハテナを回収し、幾つかのハテナは残したまま終わる。
希望より絶望感を煽られる最後のシーン、好きだなあ。
死体を吊るしておくと感染者がそのニオイを嫌がって近づいてこない、って設定はいいね。
斧を振りまわしていた感染者たちが死体にドン引きする姿は、妙にかわいい。子犬か、君らは。