tottsun

リトル・フォレスト 夏・秋のtottsunのレビュー・感想・評価

4.0
私が最近見た映画519
「リトル・フォレスト 夏・秋」
都会で生活してみたもののなじめなかったいち子(橋本愛)は、故郷である東北の小さな集落・小森に戻ってくる。近所にはスーパーもコンビニもないため、自ら作物を育て、野山で採ってきた季節の食材で日々の食事を作り、自給自足の生活を送っていた。不便ではあるが季節の移ろいを感じ、自然の恵みを食べながら、いち子は生きる活力を蓄えていく…
美味しいご飯が生きる活力の私は、美味しいご飯の映画を探してたところこの作品を知った。
ポスターからはどんな作品なのか想像もできなかったけど…満足度の高い作品だった。
それぞれの季節を切り取ってその時に美味しいものを美味しい食べ方を使って調理する自給自足ライフ…
ストーリーというよりもいち子が育てたり摘んできた食材を手間暇かけて美味しいご馳走に変えていく様を見届ける作品。
美しい岩手の景色に包まれてみずみずしい野菜たちが育つ。
ここほどではないけれど田舎育ちの人間としてはどこか懐かしい景色だった。
実家も盆地で家の前には一面に田圃が広がり夏はアマガエルの大合唱が聞こえる。
田んぼの様子で季節が移りゆく姿を感じられたと言っても過言ではない。
初夏の草原のような風になびく稲たちの姿が子供心に好きでいつも寝そべりたいと思ってた。(実際は水が張られているから無理だけど)
そういう環境だったから小学生の時3シーズン米を育てたりもした。
1年目は1人につきひとつ、大きなバケツが配られてそこで稲を育てた。
翌年以降は田んぼを借りてみんなで育てた。そんなことを未だに覚えているし、この作品でも美しさを感じた。
あけびも山に取りに行って食べたりしたなぁ。
トマト好きとしては自家製ホールトマトが気になった。
合鴨は悲しいけれど命をもらうってこういうことだな。
さまざま料理や生活を通してものにあふれている生活のありがたみを感じる。
私的には☆☆☆☆かな。
tottsun

tottsun