超空間コベ

団地妻 昼下りの情事の超空間コベのレビュー・感想・評価

団地妻 昼下りの情事(1971年製作の映画)
4.0
NHK『アナザーストーリーズ』で特集やってたので、これはちゃんと観ておく必要があるな、と。
記念すべき日活ロマンポルノ第一弾。

ロマンポルノへの方向転換を示されて、ごっそり人が辞めていった日活。
残った者たちが社運を賭けて、手さぐり状態で作り上げた作品。

これを完成当時、日活で従業員全員集めて試写会したそうな。この後自分達が向かう先を、大スクリーンにてドカーンと示されたワケですな。

―――あの「終」!
アメリカン・ニューシネマの衝撃。まさに、70年代後半~80年代にかけてのエロ劇画の世界はこんな感じでしたね。
…いやぁ~、鑑賞後の皆さんのクチあんぐり振り、察するに余りある。☆(笑)

ここでまたさらに多くの人が辞めていったそうですが(無理もないでしょう)、この後の業績UPで息を吹き返し、一時代を築いた日活の奇跡は、皆さんもご存じの通り。

「10分に一度は濡れ場を」「撮影は10日間で」など厳しい条件をクリアして作られた、完成度の高い処女作となっております。

「こういう時代だからこそ、新しい買い手をガッチリ掴む努力をしろ!」
劇中で、成績不振を上司に怒られているヒロインの夫を、当時の日活と重ねていたのだろうか。

カーステでかけられてた、8トラの“ピンクテープ”。当然、音声(喘ぎ声)のみなんだけど、こういうのを聴いてハッスル(笑)できる良き時代だったワケだ。
あと、ティッシュ(クリネックス)の箱がやたら分厚い。現在の200組カートンの倍の高さはあるね。
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