スタイリッシュ！ともすればドロドロになってしまいそうなテーマと内容なのに、とっても洗練された映像かつ話運び。吉田大八監督、CM御出身なのですね(納得)
宮沢りえさんが本当に美しい…月並みな言葉だけど、心の隙間を埋めるのはお金じゃなかった。でもお金が続く限りは満たされるという矛盾。ただ、過去を見ると、隙間を埋めたかっただけではないような…彼女にとってそれはまさに罪ではなく、正義だったのかもしれない。
こんなに悪い池松くん、初めて見ました。でもこの人もまた、悪意があったのか純粋なだけだったのか、わからないような描き方。たぶんどちらも本当。それは宮沢りえさん演じる主人公もそうで、罪を犯す人はそれを罪とは思わないというか、そこに信条がちゃんとあるというか。この曖昧さや二面性が監督の巧さなのだと思う。桐島っぽい。
大島優子ちゃんのキャラもびっくり(行く末が。演じているキャラ自体はとても似合ってて驚きがあったわけではない)。小林聡美さんの徹夜が一番理解できるような気がした…近藤芳正さん演じる上司、好き。
吉田監督は桐島部活やめるってよとパーマネント野ばら、羊の木を観ていますが、どれも好き(特に前2つ)。以前、美しい星をおすすめされてまだ観られていないので、ぜひ観てみたい。
