《あらすじ》
遥か昔、正義の戦士は刺し違える形で悪のタイ・ローを封印の槍ドラゴンスピアと共に砂漠に封印した。
900年後。砂漠に面した田舎町に住むジョニー（マシュー・トワイニング）は、クンフー映画を観ながら体を鍛えているボンクラ青年。一発屋ミュージシャンだった亡き父のミュージアムと、古びたガソリンスタンドを経営しながら呑気に暮らしていた。
そんなある日、マシューの友人でUFOマニアのエディ（マット・マリンズ）は、砂漠でドラゴンスピアの破片を引き抜き、眠っていたタイ・ローの魂を復活させてしまう。力に飢えたタイ・ローはエディに憑依し、町のワルどもを洗脳し、街中の食料を食い尽くしていく。そこへ魔を封じる一族の末裔であるミカ（クリス・イェン）が現れ、ドラゴンスピアのもう１つの破片を持っていたジョニーと共に反撃を開始する・・・・！


なかなかどうして、これは面白かった。
2007年制作なのに「80年代の映画か？」と思わせるくらい、設定もあらすじも映像も古臭い。いや、低予算を逆手にとって、わざと昔風のB級SFアクション映画にしたのかもしれない（街のワルどもにいじめられているエディが拾ったアイテムによって凶悪化するのは『SFレーザーブラスト』のオマージュか？）。
キャストもスタッフも無名ばかり。知られているのはせいぜいクリス・イェン（ドニー・イェンの妹）とマット・マリンズ（マーシャルアーツ元世界チャンピオン）くらいか。
クリス・イェンは、小柄な体に、剣を背負ったライダースーツ姿のミスマッチぶりがいい感じだ。その拳と剣で悪どもを叩きのめしていくクンフーアクションはひたすらカッコいい。
クリス・イェンだけじゃない、マシュー・トワイニング、マット・マリンズ、そして名もない悪役のスタントマンたちがこれでもかとアクションを見せつけてくれる。今作はクンフーアクション愛のあふれる快作なのだ。この手のジャンルが好きな方はぜひ観てほしい（あ、期待しすぎるとガッカリするよ）。

• #掘り出し物

あのジュラシック・シャークを日本に持ち込んだことで知られる自主制作映画配給会社トランスワールドアソシエイツの配給作なのだが、何故か格闘アクション映画のレビューサイトで妙に褒められたし、マーシャルアーツチャンピオンのマット・マリンズさんが出てたとのことなので、覚悟の上で観てみた。
とはいえヤバさだけならアルバトロスを軽く凌ぐ会社の配給作なので、正直どうかなと思って観たが、これがなかなかよかった！

何といっても、格闘アクションがかなりしっかりしてるし、シチュエーションも面白い。
着ぐるみを着ながら戦ったり(か〇くりサー〇スかな？)ショッピングカートで応戦したりとバリエーションに富んでいるのがいい。
ラストバトルも王道なタイマンながら、ちゃんとシチュエーション面で捻ってあるのも流石。
登場人物もみな動ける人揃いで、マーシャルアーツチャンピオンのマット・マリンズさんや、ドニー・イェンの妹(！！！！)のクリス・イェンさんなど、素晴らしい面子がズラリ。

その反面舞台はかなり低予算でしょっぱいが、テンポのいい話運びと、ベタなラブコメ展開で飽きさせない。

ただ1つ難点があり、この手の格闘映画にしては珍しく人が傷付かないストーリーだったのに、一人死傷者がでてしまったんですよね…。
ラストはハッピーエンドなんですが唯一の死人が気になって素直に喜べなかった…。
いつものTWA配給作品なら気にならないんだけけど、今作はかなり話の出来もいいだけにどうしても気になってしまった…。
それさえなければ、もっと点数は上がったと思うので、ちょっと残念でした。

最後の最後で不満を述べちゃいましたが、動きはスゴイし、低予算ながらお話も楽しめるので格闘アクションが好きなら観て損はないと思います。
無論、低予算故期待は禁物ですけどね。

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ドニーさんの妹であるクリスイェンが出ているので鑑賞
なんだか嫌いになれない一本だった


本作は全体的に自主制作映画みたいな雰囲気に包まれていて、やってる事も結構破茶滅茶
ストーリーも特に語るようなものではなく、映画として上手いかと聞かれたら答えに困るんだけど、登場人物や全体の空気感がなんとも言えない絶妙な感じで個人的には嫌いになれなかった笑


本作に期待するものはやっぱりアクションなんだけど、こっちは期待以上
アクションの感じとしてはマークダカスコスの破壊王が近い感じ
ジャッキーアクションのヒット感にアクロバティックさを強めにしたような感じで、多少バタつく部分はあるものの十二分に楽しめた
クリスイェンも華麗なアクションを披露していてこちらも満足


何を主軸に置くかによって相当評価は変わってくるだろうけど、個人的には嫌いになれないというか好きな一本でした