ガブXスカイウォーカー

ソード・レジェンド 失われたドラゴンの剣のガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

3.8
《あらすじ》
遥か昔、正義の戦士は刺し違える形で悪のタイ・ローを封印の槍ドラゴンスピアと共に砂漠に封印した。
900年後。砂漠に面した田舎町に住むジョニー(マシュー・トワイニング)は、クンフー映画を観ながら体を鍛えているボンクラ青年。一発屋ミュージシャンだった亡き父のミュージアムと、古びたガソリンスタンドを経営しながら呑気に暮らしていた。
そんなある日、マシューの友人でUFOマニアのエディ(マット・マリンズ)は、砂漠でドラゴンスピアの破片を引き抜き、眠っていたタイ・ローの魂を復活させてしまう。力に飢えたタイ・ローはエディに憑依し、町のワルどもを洗脳し、街中の食料を食い尽くしていく。そこへ魔を封じる一族の末裔であるミカ(クリス・イェン)が現れ、ドラゴンスピアのもう1つの破片を持っていたジョニーと共に反撃を開始する・・・・!


なかなかどうして、これは面白かった。
2007年制作なのに「80年代の映画か?」と思わせるくらい、設定もあらすじも映像も古臭い。いや、低予算を逆手にとって、わざと昔風のB級SFアクション映画にしたのかもしれない(街のワルどもにいじめられているエディが拾ったアイテムによって凶悪化するのは『SFレーザーブラスト』のオマージュか?)。
キャストもスタッフも無名ばかり。知られているのはせいぜいクリス・イェン(ドニー・イェンの妹)とマット・マリンズ(マーシャルアーツ元世界チャンピオン)くらいか。
クリス・イェンは、小柄な体に、剣を背負ったライダースーツ姿のミスマッチぶりがいい感じだ。その拳と剣で悪どもを叩きのめしていくクンフーアクションはひたすらカッコいい。
クリス・イェンだけじゃない、マシュー・トワイニング、マット・マリンズ、そして名もない悪役のスタントマンたちがこれでもかとアクションを見せつけてくれる。今作はクンフーアクション愛のあふれる快作なのだ。この手のジャンルが好きな方はぜひ観てほしい(あ、期待しすぎるとガッカリするよ)。