このレビューはネタバレを含みます
愛情深さと執念深さは比例するみたい。
愛する妻を亡くした数日後、彼女からの最後の贈り物である犬が自宅へ届く。
一人と一匹で寂しさを抱えながらも少しずつ前を向いて生きていこうと希望の光を見出した主人公ジョンだったが、ある男から愛車に目をつけられその晩強盗に押し入られてしまう。
ひどく暴行を受け、愛車を盗まれ、さらには犬までもが………
ジョンを襲った強盗犯はかつてジョンの仲間であったロシアンマフィアのボス(ヴィゴタラソフ)の息子だった。
手を引くよう説得を試みたヴィゴだったが復讐の鬼と化したジョンは聞く耳を持たず、自ら足を洗った世界に再び舞い戻ることになる。
どこまでも冷徹に淡々と復讐劇を繰り広げるとても爽快感のある作品。
しかしまあ、ヨセフがドラ息子すぎる。
あんなのでも一度は守ってあげようとしたお父さんは偉いと思ってしまった。
個人的にはヨセフは責苦の果てに殺されるのかと思っていたのでジョンがめちゃくちゃあっさりヘッドショットかましたのでびっくりしてしまった。
彼の目的は"命を断つこと"のみなんだなぁと。
まあただの金持ちのいい車乗ってるおっさんと思ってたらめちゃくちゃ強い人で、それがずっと真顔で周りの護衛バンバン殺しながらどこに逃げても絶対に見つけてくるっていう精神的苦痛はずっとあっただろうけど…
キアヌリーヴスのアクションシーンが本当にかっこよくて、バンバン怪我もするけどそれでも何度でも立ち上がって殺しに出向く様が不死身感あってとても良かった。
マフィア側からしたら超絶怖いだろうな…多勢に無勢なのにぜーんぜん死なないの。
作中に出てくる人たちもキャラが立ってて魅力的。
出会う人みんな昔馴染みなあの感じも好き。
中でもコンチネンタルホテルのコンシェルジュシャロンが血だらけのジョンを見ても顔色ひとつ変えずにバーボンをすすめるシーンが好きすぎる。品がある男性って素敵だ…
あと、欲を言うならマーカスには死んでほしくなかったなあと思ってしまう。きっと仲間の死なんて慣れてるんだろうけど、ジョンにこれ以上何かを失って欲しくなかった。
とは言えストーリーが分かりやすくて、アクションも最高で、アクション映画として完璧な作品の一つだと思う。