真一

華麗なる晩餐の真一のレビュー・感想・評価

華麗なる晩餐(2008年製作の映画)
3.4
血が滴るレアステーキ🥩。
野性動物の黒い腸詰め。
トラ🐅と牛🐂のお頭。
貝殻に詰めた謎の脳漿🧠。

豪華だ。超豪華だ。
だけど、それにも増して
グロテスクだ。

「これは殺した獣の死体…」

肉料理🍖がなんたるかを、
観る人👥に実感させる
強烈な場面が続く。

わずか10分間の
本作品🎥に
込められているのは、
私たちの際限なき
飽食社会🍽️に対する痛烈な
アイロニーです。

舞台はビル上層階🏢の大広間。
食するのは11人の紳士淑女。
カチャカチャ、カチャカチャ。
ナイフとフォーク🍴の嫌な音が
しつこく、しつこく耳に響く。

これを、主宰者の男が見つめる。
被造物の人間👤に愛想を尽かした、
我儘な「天なる父」のように。
これは、イエス✝️なき
最後の晩餐か。

※以下、ネタバレを含みます。

11人👤が食べ続けると、突然
床がドーンと抜ける。
11人は下の階に落下したのだ。
テーブルと共に、座ったままで。

そうすると、主宰者と給仕は
階下に落ちた客人の元へと
向かい、皿に新たな料理を
山盛り🍗🌽に盛り付ける。
飽くなき食欲に応えるように。

すると、11人とテーブルは
さらに下の階に落下する。
客人の服も料理も、埃まみれだ。
そして11人は、この悪魔の
無限ループ🌀に陥っていく…

飽食を続けることで、際限なく
生態系と自然環境🌐を破壊し、
自らも生きにくくする人間。

その壮大なメッセージを、
よくぞこの尺に入れ込んだ。
天晴れです!

スペイン発🇪🇸のSF怪作品
「プラットフォーム」🎬️は、
本作品をネタ本にしている
のではないでしょうか。
既視感がありました。

それにしても、気持ち悪い🤮
観る人を選ぶ一本です。
真一

真一