中国の東北地方の寒々とした風景、暗い中に漂う人々の白い息。氷雪のザクザクする音、バイクやスケート靴の固さ。これらが構成する重たい画面に、気分も重くなるが、内容的にもこの重たさは間違いなく作品にはまっている。
グイルンメイは冷淡なイメージだけど、こういう重たい世界ではふとした瞬間に暖かみを感じる。
時として演出が粗いのか、解りにくい場面がいくつかあった。
でも全体的には、主人公の気持ちが理解できて、共感できて楽しめた。
ラストのダンスと花火、思いきった演出だけど、うんうんと男に共感しながら頷けた。