なりかけゾンビ

ゼロの未来のなりかけゾンビのレビュー・感想・評価

ゼロの未来(2013年製作の映画)
3.5
生きている意味を考えさせられるが、それ以上にテリー・ギリアムの世界観に呑み込まれる映画


この映画では、まずコンピューターに支配された世界に見入ってしまう
今と変わらない浮浪者、ゴミ箱、都会の人間、汚いビルそして教会
そこに広告が所狭しと入り込んで異世界感を作り上げてある
未来世紀ブラジルと一見似ているが雰囲気は異なる
背景には未来的なデザインのビルが並び、街全体にも光がある。そのため何故か未来世紀ブラジル程ディストピアな雰囲気は感じない
またデヴィット・シューリスやティルダ・スウィントン、ルーカス・ヘッジス、ベン・ウィショー、メラニー・ティエリー、マット・デイモンなどの実力派俳優と個性的な役がこの世界観にのめり込ませてくれます

そして何も考えずに生きている人間達の中で、一人生きる意味を考え、追い求めるが故に生きる意味となりうる存在(恋人や友達)を失っていく主人公の姿を追っていく事になります

この映画を通して考えさせられたことは生きる意味は自分で見つけていかなければならず、それは身近にあるという事でした

これは割と他の映画でも目にするテーマですが、その度に今の自分の生きる意味は何か映画を観ながら考えてしまいます
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