同じキャストで12年間撮り続けたというのがまず凄い。
6歳の可愛らしい男の子が18歳の大人になるまでが、3時間余りに集約されている。
映画を観ている時間よりも遥かに長い年月の重みを、キャストたちの顔立ちや佇まいから感じ取ることができる。
自分でも「歳を取ったなぁ」と感じる時は、自分自身の成長ではなく、周りの変化。友人の子どもがすっかり大きくなっていたり。そんなこんなで自分はいつの間にか年齢を重ねている。
もっと一瞬一瞬を噛み締めなくちゃ、と思うけど、時間はおかまいなしに進んでいく。
無常にも進んでいく時間と、確実に変わりゆく人々を、根気強くやさしく見守った傑作。
