Melko

雪の女王のMelkoのネタバレレビュー・内容・結末

雪の女王(2012年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

うーんめっちゃ評価低いけど、そんなに低くしなくても…たしかに、色々と残念ではあるけど、酷評する程でもないような。

アナ雪ではない方の、雪の女王。しかし公開はこちらの方が先だし、まだ原作に近い。
原作では仲良しの少年少女だったのが姉弟に、途中で助けてくれる山賊は海賊に、微妙に変更されている。
キャラデザの荒さ、激しい中だるみ感なのに急な展開の不思議なテンポ感等、気になるところは多々あれど、そこそこ楽しめたかな。日本語吹き替えしかなかったけど、それで正解かも。トロル役の高木渉がだいぶいい仕事をしてた。
サクッと見れる作品を探してて、見たのだけど、話の内容的に、90分ぐらいあっても良かったのでは…と思うぐらい、設定とテーマが濃厚だった。

氷の女王のせいで両親が死に、孤児になり、お互いを姉弟と知らぬまま、同じ孤児院で育ったゲルダとカイ。
序盤の2人のやりとりが短かすぎて、姉弟と分かった時のカタルシスが低め。
そんな勝気なゲルダが、武闘派のオコジョと小言の多いトロルを連れて、拐われた弟を助けに向かう。
途中で出てきた、
イカれたお花BBA
イカれた王様と子供たち
イカれ気味の海賊
とのやり取りが、やや意味不明。ホントに必要だったのか…?あのシーンたち…
王様と子供たちのところは、家族のありがたさについて語ってた気がするけども。。

雪の女王が雪の女王になってしまった理由が結構深いのに、ここもセリフ語りのみであっさりめ。
終盤、トロルが覚醒してクマになるところや、絶対絶命のゲルダに語りかける父の言葉が、最初に出てきた言葉とリンクしてるところは、グッときた。

人は変われない という雪の女王の言葉
その反対の言葉が、この映画の教訓。

憎しみに囚われた雪の女王(少女イルマ)は、抱きしめられ、雪の女王は消えてゆく…
てことは、雪の女王は「憎しみ」という概念だったのか…?
雪が溶けて春になってめでたしめでたしなエンディングなんだけど、雪の女王だった少女、たくさんの人を氷漬けにして殺したよな…ホントにハッピーエンディングでいいの…?と、人生長めに生きてきた大人は思ってしまったです。

※あと、盛大なジャケット詐欺です。こんなシーンは一度も本編に出てこないし、話の流れ的にこのキャラ達が一堂に介することはありません。
Melko

Melko