イチロヲ

I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIEのイチロヲのレビュー・感想・評価

4.0
何をやってもうまくいかないダメ人間のチャーリー・ブラウンが、多芸多才な万能犬スヌーピーによる指南を受けながら、赤毛の少女との恋の成就を目指す。世界的人気の漫画「ピーナッツ」を高密度のフルCGでアニメ化した作品。原作者の息子クレイグ、孫ブライアンが脚本を手がけている。

ファンが見たがっているであろうシーンを原作から切り貼りしたような構成。「愛のあるパッチワーク作業」であることがきちんと伝わってくるため、厭わしさはまったく感じない。何よりも、チャーリーのダメ人間っぷりを、手抜かりなく描写しているのがエライ。彼の自律神経失調症を患っているかのような人間性こそが、ピーナッツの最大の魅力。

映像面では、奥行きを重視した演出をふんだんに用いているため、鑑賞前にあった「CG映像の恩恵はスヌーピーのモフモフ感だけではなかろうか…」という杞憂は見事に吹き飛んだ。

劇中音楽はオーケストラ演奏によるオリジナル楽曲がメインであり、テレビ版の「Linus and Lucy」がファンサービス的に各所で流れる。テレビ版を知っていると、「既存のジャズ音楽をもっとたくさん取り入れて欲しかった」という欲求に見舞われてしまう。