コメディであり、ほろ苦く切なくもあり、ラブストーリーでもある…ラストに全てが詰まったクセ強ほっこり作品。
被り物をつけたままのマイケル・ファスベンダーのお芝居に注目！
素顔を見せず、ずっと被り物をつけたままのフランクを中心として前衛的な音楽を奏でるバンドに、ひょんなことから加わることになったジョン。
いわゆる"凡人"のジョンがバンド掻き回すことになるけど、それによってより持つ者、持たざる者の差が見えてきちゃう感じ。ラストが切ない…。
天才なのか、イカれてるのか。自分も凡人だからあまり前衛的なアートはピンとこないんだけど、突き抜けてる人は純粋にすごいと思うし、そういう人はイカれてて天才なんだと思う。
フランクの被り物の存在感が常にあるんだけど、なぜか段々とそこに違和感を感じなくなっていって不思議だった。表情も感情も見えないのに、フランクの感情が伝わってくるのはマイケル・ファスベンダーの素晴らしいお芝居あってのもの。すごい。
大好きなドーナル・グリーソン、こういう役がハマるなぁ！感情が揺さぶられるお芝居で胸がギュッとなる。
作品もキャラクターも音楽も癖が強すぎて、観る人を選ぶ作品なのは間違いないけど、観終わった後に静かにほっこりする不思議な作品です！
