ちくわ

浮城のちくわのレビュー・感想・評価

浮城(2012年製作の映画)
4.2
2015/10 DVD

1940年代末、イギリス人と香港人女性の間に生まれた赤ん坊は水上生活者の貧しい漁民の夫婦に売られ、ワーチュンと名付けられる。カトリックの神父の協力もあり、働きながら学んだワーチュン(アーロン・クォック)は、憧れの東インド会社に雑用係として入社。イギリス人上司の差別行為に屈することなくたゆまぬ努力を重ねた彼は、次第に社内で頭角を現していく。(シネマトゥデイ)

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凄くよかった。

こういう歴史からくる香港人の所在のなさに触れるとやはり日本はものすごく独特の文化を持っているなあとしみじみ思ってしまう。ましてや更に複雑な生い立ちの主人公の思いは。
お話自体はものすごい成り上がりサクセスストーリーで、主人公の上昇志向は凄まじいはずなのに全然それを感じさせません。華泉の戸惑いに満ちた視線とどこか諦観したような不思議な空気が見事に打ち消しています。

しかしアーロンクォックは本当に整ったお顔されてる・・・。若いころより今の方が深みのある男前という感じで素敵です。

ロケ地に行ってみたいなと、思わせてくれる作品でした。

50/207/257
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